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自由なき人生など、惨めなものだ - Andrew Hamilton

無言実行のススメ ~夢を語ることはやめよう~

 

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やろうとしていることを周囲に話す。

 

気持ちいいよな。

お酒の場だと、たまらんよな。

多幸感にクラクラするよな。 

 

だからやめとけ、有言実行。

 

 

 

有言実行の有用性について振り返る

 

さて、有言実行が良しとされているのは端おいて、有用とされている理由は何だろう。

 

夢を語る人の多くは有言実行、というアクションについて次のように語る。

「人に話せば、逃げ道はなくなる。自分を追い込むようになる。だから私は夢を語る」

 

耳にオクトパスができるほど有り触れた主張であるが、われわれの脳は、夢を語ると、夢がすでに叶えられたかのように錯覚するオメデタイ作りになっている。

この錯覚は、深刻な努力不足を招く。 

ここいらで、逃げ道をなくし、自分を追い込んだ結果、今日まで達成できた目標の数を数えよう。多くの場合、有言実行によって恥をかいただけではないだろうか。

達成できたことは、有言実行のおかげというよりは、内からの熱情によって達成できたように思われないだろうか。

 

有言実行ができるに越したことはない


私は有言実行を否定しているわけではない。

自分はそもそも有言実行できるような人間なのか、というのを考えてもらいたいのだ。

そしてあなたが有言実行ができない側の人間ならば、有言実行をしなければいけない場面

*1を除き、有言実行はやめましょうと主張したい。

 

有言実行できない人間があなたという人間だ、と説明すると意地悪に聞こえるので、次のように言い方を変える。

有言実行しようが、無言実行しようが、結果が変わらない人間があなた
⇒ 内なる情熱によって突き動かされ、成果を手にする人間があなた

 

  • 個人的な成功への情熱について語る
  • 聞き手の人生に関係しないビジョンについて語る
  • 成果が出てもいないことや関わりのない世界について語る

仮に上記のことを語り、それが叶ったとして、聞き手の人生がより良いものになるだろうか。否、ならない。あなたが相手に提供できるのは、自己啓発本を読んだ時のような薄っぺらい高揚感と、妬み、軽蔑などが入り交じった複雑な感情だけだ。

では、あなただけにフォーカスしよう。あなたは夢を有言して幸せになれるだろうか。否、多くの場合、一過性の気持ち良さが手に入るだけであり、その満足感によって行動エネルギーが萎れていき、行動しなくなる。結果、馬鹿にされる。

 

情熱によってでしか動けないあなたが、有言した結果、情熱を枯らして、馬鹿にされる材料だけを聞き手に提供する。

 

アホでしかない、と思わないか。

 

意志の弱い人間にとって、夢を語ること自体が自慰行為なのだ。

居酒屋の天井に、緩やかな放物線を描くように白子の花火を打ち上げて、

賢者になって、なにもせず寝る。

翌日、あの時の高揚はどこへやら。なにもやる気が起きない。

 

 

 

無言実行のススメ

 

本記事の主張は、(私と同様)意志薄弱な人間は無言実行で淡々と頑張りましょうという点に尽きる。

この項目では、無言実行のメリットを具体的に2つ挙げる。 

 

1.本当にやりたかったことなのかブラッシュアップされる

人間、本当にやりたいことであれば、誰に何も言わずともそれをやる生き物である。ご飯を食べたいとき、脱糞したいとき、わざわざそのことを宣言するだろうか。宣言しようがしまいが、それを行うだろう。

つまり、そのアクションがあなたにとって夢や宿命であれば、あなたは目的に沿った行動を自然と取る。行動ができないのであれば、それはあなたの人生にとって、重要なものではないのだ。

有言実行をすると、心のうちにしがらみだけが増えていき、人生にとって重要なこととそうでないことの区別がつき辛くなる。

無言実行は、自分の生まれた意味だけを追求する営みである、とも言い換えることができる。

周囲に話して気持ち良くなるためだけの有言実行より、自分との勝負に追い込む方ための無言実行の方がよほど潔いと思わないか?

 

2.不要に恥をかかない

有言実行をしようと試みて、失敗した場合、惨めさしか残らない。

周囲からの失笑を買い、自尊感情を不要に下げ、自分の能力に対する限界を無意識で設定してしまうようになる。

ここで、次こそはと別の分野で有言実行を試みようとする。

周囲は、またか、と考える。失敗する。自分が嫌いになる。

無力感を学習し、あなたはコンプレックスだけを肥大させた何にもチャレンジしないつまらない人間になる。

それなら、成果が出たときにだけ、その成果を自慢すればいい、と思わないか。

成果が出るまで、黙々と努力すればいい。

成果がでなければ、自分の人生にとってそれがさほど重要ではなかった、ということが分かる。実に建設的な学びである。

 

常に有言実行をするべき、と言える唯一の人種

 

常に有言実行をするべき人種は存在する。

 

それは、不幸にならないと頑張れないという人だ。

 

たくさんホラを吹いて、たくさん馬鹿にされ、そのことに舌なめずりするような珍種である。

馬鹿にした人の表情が驚きと嫉妬に歪むことに快感を覚えるような、悲劇の主人公としての自分に酔わないと過集中を発揮できないような、幸福より悲劇に惹かれてしまうような、そんな奇行種である。

 

そうした人種は、周囲の人の感情を無駄に煽り、その対価として注がれる他者からの負の感情を蓄えに蓄え、行動エネルギーに変換し、圧倒的な成果を残す。

 

常に恥辱を必要としている人間に限り、有言実行は有用だ。

幸せでないと頑張れないような人間に、有言実行は向いていない。

 

 

行動分析学 (有斐閣アルマ > Specialized)

行動分析学 (有斐閣アルマ > Specialized)

 

 

*1:有言実行が効果的な場面は以下の条件を満たす場合のみだと考えている。

  • 行動ベースまで落とし込まれた計画がすでにある
  • その計画に多くの人を巻き込む必要がある
  • その計画に関連する何かしらの成果を持っている