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自由なき人生など、惨めなものだ - Andrew Hamilton

検索禁止ワードである「POSO」について語る

f:id:yRy:20160503214117j:plainphoto credit: Manassas Battlefield via photopin (license)

POSOという単語、見聞きしたことはありますか?
POSOは、俗に言われる「Googleで検索してはいけない単語」のひとつです。

 

「POSO」と検索すると、まず最初にPOSO宗教戦争の詳細が画面に表示されます。

ポソ宗教戦争(ぽそしゅうきょうせんそう)は、インドネシア中部スラウェシ州北東沿岸部の主要な港であり交通の中心であるポソで1998年末から2001年の末までに起こった宗教戦争の事である。1998年末、ムスリムとキリスト教徒のあいだで抗争が勃発し、約1000人が死亡、数万人が避難民となった。抗争の発端は、ムスリムの少女がキリスト教徒に性的暴行をされたという噂が原因だった。この抗争により、数千人ものムスリムとキリスト教徒が死亡し、60000世帯以上が避難したとも報告された。

POSO - Wikipedia


そして、検索するべきでないワードに「POSO」がリスト入りしたのは、POSO宗教戦争の動画が、非常に暴力的かつショッキングな内容だからです。脳の中身が飛び散り、複数人に槍で貫かれる。こうしたグロテスクなシーンが多くあります。


しかし、単に過激なだけの動画ではありません。日本から遠く離れた場所で実際に起こった悲しい出来事を伝える動画でもあります。


数年前のことです。若かったわたしは某掲示板の「検索してはならないワード」スレッドから、POSOという単語を知り、好奇心からPOSO宗教戦争の動画の視聴を試みました。

しかし、POSO宗教戦争の動画は、ほとんどが削除されていました。

 

そのかわり、動画を観た人のたくさんの感想が見つかりました。

「グロいというより悲しくなる」
「平和って何だろう」
「戦争について考えらされる」

 

色んな人の感想を眺めていくうちに、「この動画を観なければいけない」という使命に似た想いが内に芽生えました。


そしてPOSO宗教戦争の動画をついに探し当て、観ることができました。

 

動画の開始30秒後、わたしはヘッドホンを外しました。

「動画を閉じろ」と理性が警告を発していました。

 

しかし、わたしは画面にくぎ付けになっていました 。

 

狂気がそこに映し出されていました。

肉片になった死体、
虐殺、
死体にすがり泣き叫ぶ人、

 

この世の出来事とは思えない惨劇に、
涙がこぼれました。

わたしは映像を眺めながら
ただただ涙していました。

 

動画を観るまで、わたしは社会を変えたいという野望を抱いていました。自分はいつか大きなことを達成する、そう信じていました。しかし、そうした野心が、明日の命が保障されている平和の賜物であることを思い知りました。

 

我々が住む国は法治国家です。刃や銃の代わりに法によって制裁をくだします。法によって与えうる苦しみを与えます。しかし、法が無ければ、我々もPOSO動画に映る彼らと同じ行動を取るでしょう。刃や銃を握るでしょう。 

POSO宗教戦争はすでに終結していますが、まさにこの瞬間、紛争が起きている国では多くの血と涙が流れています。 

わたしは彼らに、寄付する以上のことができません。
そして、寄付以上のことをする気もありません。

わたしは自分の命を危険にさらしてまで、他者を救えるほど強くありません。わたしの命が、わたしだけのものではないことを知っているからです。

 

せめて、毎日を大切に生きてゆこう。季節を丁寧に、日本に生まれた平和を噛みしめつつ生きてゆこう。深刻に思える悩みすら、かけがえの無い平和の賜物であることを忘れずにいよう。数年前、POSO宗教戦争の動画を観たわたしは、そう誓いました。

※POSO宗教戦争のグロテスクなシーンをカットした動画であれば、Youtube、FC2等の動画サイトから視聴できます。ノーカット版を視聴される場合、怖いもの見たさではなく、しっかり覚悟した上での視聴をお願いします。また、妊婦の方、心臓の弱い方は視聴をお控えください。

 

ここまで、2009年の冬に作成した記事です。

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ここから、2016年5月に作成した記事です。

 

2016年5月3日、憲法記念日です。
そして、安倍総理が憲法のあり方を国民に問うた日になりました。

【憲法記念日】安倍晋三首相 民間憲法臨調フォーラムにメッセージ(全文)「新しい時代にふさわしい憲法を」 (1/2ページ) - 産経ニュース

 

このニュースをみたとき、わたしは親戚の集いの中にいました。親戚との話題は、自然と「憲法改正に賛成か反対か」になりました。

自衛隊は軍隊かそうでないかについて、親戚が各々の見解を戦わせているのを眺め、POSO宗教戦争のことをふと思い出しました。

彼らが議論している姿が愛おしくなり、この平和がずっと続けばいいと願いつつ、6年前にアップした本記事をリライトしました。